ソフラマイシン スキンクリーム1%は有効成分を硫酸フラミセチン(フラジオマイシン)をとするアミノグリコシド系抗生物質です。
アミノグリコシド系抗生物質は好気性のグラム陰性菌、グラム陽性菌、通性嫌気性桿菌など広範囲の抗菌スペクトルを持つ抗生物質で、その作用は完全には解明されていませんが細菌のタンパク質合成阻害や、細菌の細胞壁に損傷を与えることによる殺菌作用が主であると考えられています。
しかし経口ではほとんど吸収されないこと、目眩、耳鳴り、難聴などの第8脳神経障害などの副作用が懸念されることから、経口での投与はほとんどなく、局所への使用が主となっています。
また、単独で使用よりも、他の抗生物質との相乗効果を狙った治療で用いられることが多く、βラクタム系抗生物質との併用でグラム陰性桿菌(特に黄色ブドウ球菌)による重症感染症治療、ペニシリン系抗生物質との併用によって、連鎖球菌による心内膜炎の治療に効力を発揮します。
さらにPAE(Postantibiotic effect:抗菌薬が細菌に短時間接触した後にも持続する菌の増殖抑制効果)があるため、1日1回の投与でも分割投与と同等かそれ以上の効果があるとされています。
以上の様な効用からソフラマイシン スキンクリーム1%は皮膚や粘膜の細菌性感染症によって引き起こされる膿皮症、毛包炎、膿痂疹、毛瘡、爪周囲炎などに効果的です。
また皮膚癌、やけど、湿疹、接触性皮膚炎、脂漏症、吹き出物、乾癬、静脈瘤性潰瘍、及び神経性皮膚炎などの二次的細菌感染症の治療にも使用されています。