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2014-06-10

ソース(記事原文):ヘレニック・ニュース

肺気腫による影響をイブプロフェンで改善させられるのかテンプル大学病院が検討

ヘレニック・ニュース(2014年6月10日) ― (ペンシルベニア州フィラデルフィア) テンプル大学病院はイブプロフェンが肺気腫の影響を改善できるのか検証する全米多施設共同第II相臨床試験に参加している。同大学病院は、本試験へ参加することを認められたフィラデルフィア地域で唯一の施設であり、全米4施設のうちの一つである。3年間にわたる本試験の費用440万ドル(約4億4千万円余り)は、米国国立衛生研究所(NIH)のアメリカ心肺血液研究所(National Heart, Lung and Blood Institute)から財政的援助される。

テンプル肺センター(Temple Lung Center)の責任者で、本試験の施設主任研究者のジェラード・クライナー(Gerard J. Criner)博士は「本試験では一般用医薬品(非処方)の非ステロイド性抗炎症薬が肺気腫における新たな治療法となるのかどうかを検討している」と述べている。「肺気腫とは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の重篤な病態であり、肺の自己修復能力が追い付かずに肺損傷が蓄積したことによる。長きにわたり回復不能と考えられてきたが、今回の治療が成功すれば、失われた肺機能を回復させ得るほか、肺気腫と共に生きる数百万のアメリカ人の治療方針を変えるのではないかと考えられる」

今回のPIE(肺気腫に対するプロスタグランジン阻害)試験では、イブプロフェンの服用が、下気道のプロスタグランジンE(PGE)産生を遮断させられるのかどうか確かめる予定である。COPDは正常肺にみられる修復過程が衰えることによるもので、これはプロスタグランジンEの増加が一因となっていることが、最近報告されている。イブプロフェンは体内の他の部位でプロスタグランジンの産生を遮断することが既に分かっているが、本試験では肺の中で遮断可能かどうかを確かめる。

無作為化二重盲検プラセボ対照試験の被験者を、イブプロフェン600 mgまたはプラセボのいずれかを投与する群に割り付けて1日3回投与する予定である。次に、被験者の肺炎症を測定するとともに、生化学的手法を用いて肺修復が起きた範囲を特定する。また、過去のCTスキャンおよび肺機能検査結果を、治療の前後で得られた結果と比較するつもりである。

また、イブプロフェン投与患者の結果を、プラセボ投与患者と比較する。本試験における成功の指標は、イブプロフェン投与患者における肺機能の改善と、肺の自己修復能力の改善が認められることとする。

本試験では4施設において合計140人を登録する予定であり、その治療成功が証明できれば、より大規模な臨床試験を実施するための承認を要請するつもりである。

クライナー氏は「米国における死亡原因の第3位であるCOPDを呈する患者に対する幅広い研究選択肢や現在利用可能な臨床上の選択肢をテンプル大学病院で広げるのに本試験は有用である」と補足した。「患者に本試験を提供できる全米4施設のうちの一つであることを喜ばしく思うとともに、この新規アプローチが将来のCOPD治療に有望となる可能性について期待感をかき立てられている」

米国肺気腫基金(National Emphysema Foundation)によれば、推定310万人のアメリカ人が肺気腫と診断されており、約1,200万人のCOPD成人患者がいると概算されている。これらは喫煙などの複数の因子に因果関係のある肺疾患である。肺気腫では、肺組織が破壊され、肺への空気の出入りが困難になる。

テンプル大学病院では現在、本試験に適した患者の選出および登録を行っている。臨床試験に関心があれば、さらなる詳細について試験登録担当者テーラー・ケニー(Taylor Kenney)に電話215-707-8113(英語のみ)で問い合わせること。

テンプル・ヘルス(Temple Health)について

テンプル・ヘルスとは、テンプル大学ヘルスシステム(Temple University Health System:TUHS)とテンプル大学医学部(Temple University School of Medicine)の関連機関によって実施される健康・教育・研究活動のことである。

テンプル大学ヘルスシステム(TUHS)とは、質の高い患者ケアへのアクセスの実現や、優秀な医学教育・研究の支援に専念する14億ドルかけた大学の医療システムである。テンプル大学ヘルスシステム(TUHS)は、テンプル大学病院(TUH)に属しており、時事系新聞USニューズ&ワールド・レポート(U.S.News & World Report)によって地域の「最高の病院」にランクインした。これ以外のランクイン施設には、TUHエピスコパル・キャンパス(TUH-Episcopal Campus)、TUH-ノースイースタン・キャンパス(TUH-Northeastern Campus)、フォックス・チェースがんセンター(Fox Chase Cancer Center)、NCI指定がん総合センター、ジーネス病院(Jeanes Hospital)、地域ベースの病院提供による内科・外科・救急業務、救急車・傷病者運搬用航空機事業のテンプル・トランスポート・チーム(Temple Transport Team)、地域ベース専門診療・プライマリケア診療のネットワークであるテンプル・フィジシャンズ(Temple Physicians)が入っている。テンプル大学ヘルスシステム(TUHS)はテンプル大学医学部付属機関である。

TUSMは1901年に設立し、全米のトップ医学部の一つである。毎年、同医学部では、約840人の医学生と140人の大学院生が学んでいる。米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)からの財政的支援の度合いに基づくと、テンプル大学医学部はフィラデルフィアで第2位、ペンシルベニア州で第3位にランクされる医学部である。USニューズ&ワールド・レポートによれば、テンプル大学医学部(TUSM)は全米の医学部のうち最も入学希望者が多い10校のうちの一つである。


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