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2013-06-17

ソース(記事原文):サイエンス・コーデックス

化学療法による卵巣卵の死滅を予防

サイエンス・コーデックス(2013年6月17日)― シカゴ --- 化学療法および放射線治療は卵母細胞と呼ばれる未成熟の卵巣卵を破損または死滅させることから、癌治療を受けた若年女性は受胎能を失うことが多い。今回、ノースウェスタン・メディシン(Northwestern Medicine)の研究者らが、化学療法に起因する未成熟卵巣卵の死滅を防ぐ分子経路を発見した。これにより受胎能および内分泌機能が保持される可能性がある。

これは、現在認可済みの化学療法剤イマチニブメシル酸塩に、別の化学療法剤シスプラチンを追加して雌マウスに投与することで成し遂げられた。

この結果は、サンフランシスコで開催された第95回内分泌学会年次総会で6月17日月曜日発表される予定である(2013年6月17日現在)。

ノースウェスタン大学フェインバーグ医学部の受胎能保持部門責任者でテレサ・ウッドラフ(Teresa Woodruff)研究室主任研究者かつ博士研究員のソヨウン・キム(So-Youn Kim)氏によれば「本研究は、癌治療中の少女や若年女性における受胎能およびホルモン健康を保護することを目的とした内科治療発見への取り組みを促進するものである」という。

シスプラチンにイマチニブメシル酸塩を追加すると、未成熟卵を死滅につながる諸症状の誘因となるタンパク質の活動が遮断される。キム氏は卵母細胞の最終的死滅を誘発するタンパク質がTap63であることを発見した。

イマチニブはシスプラチンから受胎能を守る薬剤であるものの、薬剤の有効性に矛盾がみられることが先行研究で示唆されている、と同氏は述べている。今回の研究では、動物モデルにおいて、その有効性が裏付けられている。

同氏は、イマチニブを複数の化学療法剤と併用することで、受胎能を保護できるのかどうかを現在検証中である。

イマチニブがシスプラチンに対する卵母細胞の防御能を有することを実証するため、キム氏らは生後5日のマウスから採取した培養卵巣(未成熟卵を含有)にイマチニブとシスプラチンを96時間投与した。次に、卵巣の生存を維持することを目的に、その卵巣を宿主マウスの腎臓被膜に留置した。2週間後、この未成熟卵は生存していた。イマチニブはシスプラチンによるDNA損傷を阻止したわけではないが、未成熟卵は経時的に破損を回復・修復しうる、とキム氏は考えている。

同氏は「先行報告で、化学療法と放射線治療を受けた卵母細胞は、DNA損傷から正常の状態に戻れることが明らかにされている」としている。

出典:ノースウエスタン大学(Northwestern University)


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