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2015-04-22

ソース(記事原文):テル・アビブ大学ニュースルーム

個人の症状に合わせた双極性障害治

【テル・アビブ大学ニュースルーム】(2015年4月22日) ― インスリン様ホルモンが患者のリチウム感受性を増加させることをテル・アビブ大学調査委員が発見

喜びと活力の極致から、急速に悲しみ、疲労、精神錯乱へと変化してしまう双極性障害(BD)の患者は、絶望感とほとんどの場合この地球上での孤独感を感じている。国立衛生研究所によれば、アメリカ人の約3%がBDを患い、そのうち25-50%が少なくとも一度は自殺を試みている。リチウムはBD治療でもっとも効果的な治療のひとつであり、またほかの安定剤が新しく出ても第一選択薬として使用されている。しかしリチウムを処方されている患者の約半数には効果がみられない。

『分子神経科学ジャーナル』に掲載されたテル・アビブ大学の新しい研究は、このような患者への効果が改善される道を開くかもしれない。組織成長において重要な役割を果たすことが知られているインスリン様成長因子1(IGF-1)ホルモンには、リチウムが効かない双極性障害の患者の血液細胞に働きかけてリチウムに対する感受性を高める可能性があることが研究によりわかった。

研究は、テル・アビブ大学サックラー医学部とサゴール医学大学院の人間分子遺伝生物化学部のデビッド・ガーヴィッツ博士およびテル・アビブ大学サックラー医学部細胞発生生物学部のノーム・ショムロン博士の指導の下で、ハイム・テル・アビブ大学の卒業生であるエレナ・ミラネシ博士が主導し、サックラー医学部卒業生のアドヴァ・ハダールやテル・アビブ大学サックラー医学部のハイム・ワーナー教授、さらにイタリアとドイツの研究者たちと共同で行なわれた。

新しい希望

「例え長期的なリチウム治療は効果的な反応がなくても、リチウムは50歳以上の双極性障害患者の症状管理には不可欠と考えられています」と語るのはガービッツ博士。「リチウムはよく双極性障害治療の第一選択薬として処方されますが、もし症状に合えば何年にもわたって服用します。しかしそうでない場合は、長期の臨床検査による効果が認められていない代わりの薬を探さなくてはなりません」。

研究者は、双極性障害患者でリチウムの効果のある人および効果のない人の両方において、IGF-1の血液細胞におけるリチウム感受性に関する試験管内検査を行なった。培養した血液細胞にIGF-1を加えると、リチウム治療では効果があらわれない双極性障害の人の血液細胞だけが、リチウムに対する感受性が増加することを発見した。

「IGF-1活性が欠けている人では、双極性障害の治療におけるリチウム抵抗が根底にあると思われ、このホルモン、薬の疑似性、薬効促進などが症状を改善することが考えられる、とこの研究で言うことができます」とミラネシ博士は語る。

ガービッツ博士は、「双極性障害では確立した動物モデルがないため、この見解を動物で試験することは難しいのです」と付け加える。「しかしながら、IGF-1はこのホルモンが不足している人に対する使用が認められており、双極性障害でリチウム抵抗を持つ人におけるIGF-1の臨床試験は保証されています」。

リチウム抵抗の生体指標に関する研究は、アメリカ-イスラエル二国科学財団法人(BSF)によって援助された。


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