ローズ・ティーは各種ビタミンを含み、またその香りから美容に効く健康茶ともいわれており、特に血行促進、リラックス、美肌などのほか、更年期障害に伴う症状の緩和などにも有用なハーブティーです。
ローズとはバラのことですが、一般にローズ・ティーにはバラ科の原種が使用されていますが、ハマナスもそのひとつです。ハマナスはバラ科バラ属の落葉低木で、果実はローズヒップと呼ばれ、ジャムや果実酒、お茶に使われているほか、その花はビタミンC、B2、A、E、K、βカロテン、リンゴ酸、タンニン、ポリフェノールなどの栄養素を豊富に含んでいるため、中国では古くから生薬として利用されています。このハマナスのつぼみを乾燥させたものが、ローズ・ティーです。
ハマナスの花には、香りの元になるゲラニオール、シトロネロールなどの精油成分が含まれているため、ローズ・ティーの華やかな香りは精神安定やストレス緩和などのリラックス効果が期待できます。さらにこのゲラニオールが持つホルモンバランス調整作用は、女性ホルモンの乱れ幅を小さくして更年期症状の緩和に役立つほか、月経不順や生理過多、月経前のイライラなども改善するといわれています。
またローズ・ティーには各種ビタミンなどの栄養素が豊富に含まれていますが、中でもビタミンCは強力な抗酸化作用を持ち、しみ、そばかすなどの肌トラブルを防ぎ美肌効果が期待できるほか、コラーゲンを生成する重要な材料でもあるため、肌の状態を美しく保つだけでなく、老化防止にも有用です。さらに同じく抗酸化作用を持ち、ポリフェノールの一種であるタンニンが肌を引き締め、血流を改善してくれるなど、まさに女性らしさを維持するためのお茶と言うことができます。
ローズ・ティーに期待できる効能は、リラックスや美容関係、アンチエイジングだけではありません。ほかにも、食物繊維や腸内の善玉菌を増やす作用による便秘症状や腸内環境の改善、タンニンの抗酸化作用が血流をよくすることによる肩こりの緩和、冷え症改善、高血圧に対する効果、新陳代謝の促進、貧血防止など、さまざまな症状に対して効果が期待できます。
このようにローズ・ティーは、ダイエットやストレス解消によるリラックス効果、高血圧の予防、美肌、アンチエイジング、利尿作用、疲労回復など、健康的な日常のためにも最適な漢方茶と言うことができます。