・重要な基本的注意として以下の事柄が挙げられます。
ラシックス40mgの利尿効果は急激かつ強力であるため、電解質失調、脱水に充分注意し、少量から服用を開始して徐々に増量してください。
連用する場合、電解質失調が現われることがあるため定期的に検査を受けてください。
降圧作用によるめまい、ふらつきが現われることがあるため、高所作業、自動車の運転など危険を伴う機械を操作する際には注意してください。
夜間の休息が特に必要な人は、夜間の排尿を避けるため昼間に服用することが望ましいとされています。
・以下の場合、ラシックス40mgを絶対に服用しないでください。
無尿の人: ラシックス40mgの効果が期待できません。
肝性昏睡の人: 低カリウム血症によるアルカローシスの増悪により肝性昏睡が悪化するおそれがあります。
体液中のナトリウム、カリウムが明らかに減少している人: 電解質失調を起こすおそれがあります。
フルフォンアミド誘導体に対して過敏症の既往歴のある人
・以下の場合、ラシックス40mgを慎重に服用してください。
進行した肝硬変症のある人: 肝性昏睡を誘発することがあります。
重篤な冠硬化症または脳動脈硬化症のある人: 急激な利尿が現われた場合、急速な血漿量減少、血液濃縮をきたし、血栓塞栓症を誘発するおそれがあります。
重篤な腎障害のある人: 排泄遅延により血中濃度が上昇します。
肝疾患・腎機能障害のある人: 肝性昏睡を誘発することがあります。
本人または両親、兄弟に痛風、糖尿病のある人: 痛風発作を起こすおそれがあります。また糖尿病が悪化するおそれがあります。
下痢、嘔吐のある人: 電解質失調を起こすおそれがあります。
手術前の人:昇圧アミンに対する血管壁の反応性を低下させることがあります。またツボクラリンなどのまひ作用を増強させることがあります。
ジギタリス剤、糖質副腎皮質ホルモン剤、ACTHまたはグリチルリチン製剤を服用している人: 相互作用が起こることがあります。
減塩療法時の人: 低ナトリウム血症を起こすおそれがあります。
高齢者: 以下の点に注意して、少量から服用を開始するなど慎重に服用してください。
1. 急激な利尿は血漿量の減少をきたし、脱水、低血圧などによる立ちくらみ、めまい、失神などを起こすことがあります。
2. 特に心疾患などでむくみのある高齢者では、急激な利尿は急速な血漿量の減少と血液濃縮をきたし、脳梗塞などの血栓塞栓症を誘発するおそれがあります。
3. 脳梗塞などが起こるおそれがあるため、過度の降圧は好ましくないとされています。
4. 低ナトリウム血症、低カリウム血症が現れやすいとされています。
小児など: 生後数週間以内の呼吸窮迫症の低出生体重児では、動脈管開存のリスクが増加する可能性があります。動脈管開存および硝子膜症のため浮腫を生じた重度の低出生体重児が服用したところ腎石灰化症が現われたとの報告があります。また乳児では電解質バランスがくずれやすいため、慎重に服用してください。