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2014-01-28

ソース(記事原文):ニュースワイズ

メラトニンがトリプルネガティブ乳癌の成長を遅らせる可能性

ニュースワイズ(2014年1月28日) ― 【デトロイト】―体の睡眠・覚醒リズムを調節するホルモンのメラトニンを使って、あるタイプの乳癌の成長を遅らせることができるかもしれない。デトロイトのヘンリー・フォード病院(Henry Ford Hospital)とサンパウロ州研究財団(Foundation for Research Support of the State of Sao Paulo)の研究者らが、初期段階の研究で示した。

この研究はオンライン科学誌『プロスワン(PLoS One)』に発表されたもので、ER陰性乳癌のモデルにおいてメラトニンは腫瘍の成長や細胞増殖を抑制するだけでなく、血管新生も阻害することを明らかにしている。

「私たちの研究室では、トリプルネガティブ乳癌の動物モデルにメラトニンを使用するという初期段階の研究を実施しました。この研究で得られた結果は、まだどこも示したことがないものです」。発表された研究論文の共著者であり、ヘンリー・フォード病院放射線科の研究助手、アダルシュ・シャンカル(Adarsh Shankar)はこう話す。

「この研究の重要な知見は、メラトニンと、メラトニンが腫瘍の成長に及ぼす影響を追跡できると分かったことであり、このテーマをさらに調べる研究の扉を開いています」。

メラトニンは、暗くなると脳の松果体で自然に作られるホルモンであり、人工のサプリメントとして入手することもできる。

米国がん協会(American Cancer Society)によると、メラトニンには抗酸化作用があると考えられているために、特定の抗癌剤と併用した場合はとりわけ、ある種の癌細胞の増殖を抑制できると信じる人もいるという。

癌の進行を抑えるには、血管新生(新しい血管の形成)を制御する戦略が有望である。腫瘍は直径が数ミリメートルを超えると低酸素(酸素欠乏)状態となり、これが引き金となって新しい血管が作られ、腫瘍が進行するという一連の事象が起こるからだ。

腫瘍の成長に対してメラトニン投与は有効かを見極めるため、ヘンリー・フォード病院とサンパウロ州研究財団の研究者らは細胞モデル(in vitro)とマウスモデル(in vivo)を使って、ER陰性乳癌の血管新生に対するメラトニンの働きを評価した。

マウスは、メラトニン群か対照群のいずれかに無作為に割り付けた。メラトニン群には21日間、夜の消灯1時間前にメラトニンを薬理作用発現濃度で投与した。組織のメラトニン感受性は夜間に最も高まるため、メラトニンは夜になる前に投与したほうが効果的と考えられている。

投与期間終了時に、研究者らは「単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)」を使って、マウスに移植したヒト・トリプルネガティブ乳癌はメラトニン投与で有効に縮小したか、また血管新生に変化があったかどうかを調べた。

加えて腫瘍体積を毎週測定し、投与終了時には腫瘍組織を分析した。

研究の結果、メラトニン投与マウスすべてに投与期間中の体重減少や嗜眠はみられず、代わりにほとんどが運動過剰であったが易刺激性や攻撃行動はなかった。

メラトニン群では投与期間終了後、腫瘍が有意に小さくなっており、一方の対照群では平均腫瘍体積が有意に増加していた。また、メラトニン群の腫瘍のほうが血管新生は少なかった。

この結果は細胞モデルでも再現された。

in vitro試験では薬理作用発現濃度のメラトニンでER陰性乳癌細胞を処理したところ、細胞生存率を低下させることができた。

これらの結果から、メラトニンは乳癌治療薬として有望と考えられる。

しかし研究者らは、この研究はまだかなり初期段階のため、結果の臨床応用は時期尚早であると注意する。

このテーマ、特に「さまざまな癌の血管新生に対するメラトニンの作用機序」をさらに調べる基礎研究が必要であり、臨床試験の計画はそれからだ。

この研究論文の著者は、ブルーナ・ビクトラッソ・ジャルディン‐ペラッシ(Bruna Victorasso Jardim-Perassi)、アリS.アルバブ(Ali S. Arbab)、リビア・カルバーリョ・フェレイラ(Livia Carvalho Ferreira)、タイズ・ボーリン(Thaiz Borin)、ナディムパリR.S.バルマ(Nadimpalli R. S. Varma)、A.S.Mイスカンデル(A.S.M Iskander)、アダルシュ・シャンカル、メサーM.アリ(Meser M. Ali)、デボアラ・アパレシーダ・ピレス・デ・カンポス・ズッカーリ(Deboara Aparecida Pires de Campos Zuccari)。

資金提供:サンパウロ州研究財団


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