トリプトマー75mgは、うつ病・うつ状態や夜尿症の治療に処方されている三環系抗うつ薬です。
うつ病は、気分障害の一種です。一般的には、過度のストレスなど心因的要素が原因と思われていますが、身体的不調・脳内血行障害・更年期障害・ホルモンバランス不調・生体リズム不調・歯科治療用重金属中毒・季節の変化などから発病する場合もあり、まだ原因が明らかになっていない病気で、患者により症状や程度も異なります。
うつ状態の場合、不安や焦燥感を伴い精神活動の低下・食欲不振・不眠症などの状態が周期の区別なく出現するとされています。
一方、夜尿症は5~6歳を過ぎても継続的に睡眠中の無意識な排尿を起こす病気で、身体的発達とホルモン分泌が密接に関わっていると考えられているほか、遺伝との関連も指摘されています。年齢による夜尿症の割合は諸説ありますが、成人の場合は女性に発症するケースが多いとされています。
トリプトマー75mgの有効成分であるアミトリプチリン塩酸塩は、脳内においてストレスホルモンであるノルエピネフリンと、中枢神経系にあり精神活動に大きく影響しているセロトニンの再取り込みを抑制し、感情を調整する働きのある脳内モノアミンを増量する事により抗うつ薬として作用します。
また、アミトリプチリン塩酸塩の副作用のひとつである排尿困難を利用し、夜尿症の治療薬としての効果も発揮します。