以下の場合、デュオビル・エヌを絶対に服用しないでください。
・デュオビル・エヌの成分に対し過敏症の既往歴のある人
・ネビラピンによる治療を開始し始めた人: 発疹と過敏症進行の発現を減少させるため、導入量としてネビラピン200mgを1日1回服用してください。その後、ネビラピンに対する忍容性が出現したらデュオビル・エヌに切り替えます。
・乳酸アシドーシス、脂肪症を伴う重篤な肝腫大: ヌクレオシドアナログ抗レトロウイルス類似体の単剤またはスタブジンやラミブジンなどとの併用により、致命的な乳酸アシドーシス、脂肪症を伴う重篤な肝腫大が報告されています。その大多数が女性で、肥満および長期のヌクレオシド露光が危険因子であると考えられています。特に肝臓疾患のある人を含め、肝臓疾患のない人でも発現が認められているため、ジドブジンとラミブジンを服用する際は注意してください。例えアミノトランスフェラーゼの亢進が見られない場合でも、乳酸アシドーシスや肝毒性(肝腫大および脂肪症を含む)疑いがある場合は治療を中止してください。
・骨髄抑制: 顆粒球数(<1000細胞/立方ミリ、または赤血球<9.5g/dl)により骨髄抑制が認められている人は、デュオビル・エヌを注意して服用してください。
・筋疾患: ジドブジンの長期服用により、HIV疾患により引き起こされるのと類似した病的変化を伴う筋疾患および筋炎が起こることがあるため、デュオビル・エヌの服用でも同様の症状が現われるおそれがあります。
・B型肝炎を併発しているHIVの人: 臨床試験において、B型肝炎による慢性肝疾患を伴うHIVの人は、ラミブジンの服用中止の際に臨床的または実験的に肝炎を再発することがあるとの報告があります。非代償性肝疾患の場合では、さらに重篤になるおそれがあります。
・過敏反応: スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮剥離症(TEN)など重篤で致命的な皮膚反応の発現のほか、発疹、体質的所見、臓器機能不全などを特徴とする過敏症がネビラピンの服用において報告されています。重篤な皮膚反応の兆候や過敏反応症状(重度の発疹または発熱を伴う発疹、水ぶくれ、口腔病変、結膜炎、顔のむくみ、筋肉痛、関節痛、全身倦怠感、著しい肝異常など)が進行している人は、ただちにネビラピンの服用を中止してください。ネビラピン治療の際は、発疹出現の頻度を抑えるため1日200mg(小児は4mg/kg)を14日間服用する導入期を含めてください。導入期中に発疹が見られた場合は、発疹が解決するまでデュオビル・エヌの増量および服用はしないでください。
・ネビラピンの服用による治療で、劇症肝炎(高ビリルビン血症を伴う、または伴わないトランスアミナーゼの上昇、部分トロンボプランスチン時間の延長、好酸球増多など)を含む重篤な、または致命的な肝毒性が発生しています。治療開始後数週間で発現している場合もあれば、発疹を伴う場合もあります。中等度または重度のALTまたはAST異常のある人は、これらの基礎値が元に戻るまではネビラピンの服用を中止してください。再服用中により肝機能異常が再発した場合は、ネビラピンの服用を完全に中止してください。特にネビラピン治療開始後6ヵ月間は、ALTおよびASTの観察をすることが強く推奨されています。
・腎機能障害: クレアチニンクリアランス値が50ml/分以下の人は、ジドブジンおよびラミブジンの服用量を減量してください。腎機能障害のある人では、ネビラピンの薬物動態が評価されていないため、この場合はデュオビル・エヌを服用しないでください。
・妊婦: 妊婦および妊娠している可能性のある人は、治療による利益が危険性を上回る場合に限り服用してください。
・授乳婦: 授乳中はデュオビル・エヌを服用しないのが好ましいとされています。
・小児: 小児は服用しないでください。