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2014-11-25

ソース(記事原文):エイズマップ

テノホビルはB型肝炎ウイルスを8年間にわたり継続的に抑制

エイズマップ(2014年11月25日) ― リズ・ハイリーマン(Liz Highleyman)著

テノホビルを8年間投与しているB型慢性肝炎患者のほとんどがウイルス抑制を維持していた。この結果は、米国ボストンで今月開催された米国肝疾患学会(AASLD)で発表された。血清学的な奏効率は経時的に増加し、腎臓・骨関連の副作用は稀であった。

テノホビル (ビリアード)、エンテカビル(バラクルード)、アデホビル(ヘプセラ)、ラミブジン(エピビル)などのヌクレオシド/ヌクレオチド類似体を用いた抗ウイルス療法が、B型慢性肝炎に対する主力の治療法となっている。これらの薬剤は治療期間中にB型肝炎ウイルス(HBV)の複製を効率的に抑制する一方で、通常ウイルスを根絶するものではないため、長期的に投与する必要がある。ウイルスを抑制すると、肝線維症を改善し、肝癌などの合併症リスクを軽減することが示されている。

パリのボージョン病院(Hopital Beaujon)に所属するパトリック・マーセリン(Patrick Marcellin)氏らは、ギリアド・サイエンシズ社(Gilead Sciences)による102試験及び103試験(B型肝炎e抗原[HBeAg」陰性患者とHBeAg陽性患者を対象としたテノホビルを評価する第3相試験)から得られた最新結果を発表した。

これら2件の試験では、600人以上の被験者が登録され、その大半が未治療患者であった。約4分の3は男性、約60%が白人、約30%がアジア人で、平均年齢は約40歳、24%が肝硬変に罹っていた。HBeAg陰性患者では過半数(64%)がHBV遺伝子型D型であり、11%がA型・B型・C型の遺伝子型を有していた。一方、HBeAg陽性試験の患者は遺伝子型がより均等に分散していた。

両試験の被験者は、テノホビル300mg群又はアデホビル10mg群のいずれかに無作為に割り付けられ、48週間投与された。その後、非盲検下でテノホビルの投与継続を選択可能とした。テノホビル投与中にHBV DNAが引き続き検出された患者は、72週目以降にエムトリシタビン(エムトリバ)を追加してもよいこととした。安全性及び有効性は3ヵ月毎に評価し、薬剤耐性検査は年に一度行い、DEXA骨密度スキャンは追跡調査4年目に開始した。

被験者の約90%が最初の盲検期の48週間治療を完了し、非盲検期に移行した。概して、HBeAg陰性患者266人(初期にランダム化され治療された患者の71%)と、HBeAg陽性患者146人(55%)が、予定されていた試験期間である384週間(約8年間)の追跡調査を完了した

384週時点のITT(intent-to-treat)解析で、HBeAg陰性患者の75%と、HBeAg陽性患者の58%にウイルス抑制(HBV DNA量 <69 IU/mL)が認められた。治療を継続した患者におけるAs-treated解析又はOC(Observed Cases)解析では、ウイルス抑制の患者割合がそれぞれ99%と98%に達した。

血清学的マーカーを検討したところ、HBeAg陰性患者の1.1%と、HBeAg陽性患者の13%で、B型肝炎表面抗原(HBsAg)が消失した。一方、陰性患者の0.7%と、陽性患者の10%で、HBsAg血清抗体陽転(B型肝炎の治癒に近い指標)が得られた。

白人/民族性などからなる多変量解析において、HBsAg消失の予測因子は、HBV遺伝子型がA型又はD型であること、HBV感染期間が4年以内であること、治療開始前のHBsAg値がより低いことであった。

HBeAg陽性試験では、患者の32%でHBeAg消失がみられ、21%でHBeAg抗体陽転が認められた。

8年間における165時点で評価した部分集団90人において、テノホビル耐性を示す証拠は見つからなかった。

追跡調査期間中、テノホビルは概ね安全で、忍容性が良好であることに変わりなかった。非盲検期において、薬物関連の重篤有害事象が7件(1.2%)、治療中止につながる有害事象が13件(2.2%)認められた。

クレアチニン値の上昇(2.2%)、リン酸塩の上昇(1.7%)、クレアチニンクリアランスの低下(1.0%)などの腎臓関連の副作用により、20人(3.4%)がテノホビルの投与量を減らすか、もしくは治療を中断又は中止した。

骨への影響については、股関節部(患者の2.0%)や脊椎(患者の3.1%)に骨減少症(骨密度の低下)が認められた。それぞれ1.9%と1.2%が骨減少症から重症の骨粗鬆症に進行したが、4年間で正常な骨密度から骨粗鬆症へ進行した患者はいなかった。逆に、骨減少症から正常な骨密度へ改善が認められたのは股関節部で患者の2.0%と脊椎で患者の4.4%となり、それぞれ0.8%と1.1%が骨粗鬆症から骨減少症へ改善した。合計31人(5.3%)に34件の骨折が起きたが、大部分は骨量減少によるものではなく、外傷によるものであった。

テノホビルによる8年間の治療期間中「ウイルス学的及び血清学的な反応は維持された」ほか、ウイルス抑制は「一貫して維持された」と本研究者らは結論付けている。また、「腎臓の有害事象は稀であった」と補足し、「4年間の追跡調査で臨床的に意義のある骨量減少はみられなかった」と続けた。

学会で発表された別の研究では、テノホビルにペグ化インターフェロンを追加すると、B型慢性肝炎患者のHBsAg消失確率が高まることが示されている。


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