ダイエット-肥満治療

ダイエット-肥満治療

現在ではメディアなどの影響もあり、痩せている、あるいはスリムであることが魅力的であるとされているため、思春期前後の特に女性においては体重、体系が非常な意味を持つものであるとされてしまっています。

そのため「ダイエット」というと特に若い女性を中心に「痩身のための食事制限や減量食事法」といった意味で広く使われています。

しかし、ダイエット(diet)とは元来食物、食事という意味の言葉で、医学的な見解からは特定の疾患や肥満に対する食事療法、食事制限、減量食事法などを指す言葉として用いられています。

近年、食の欧米化に伴う脂質過多の食生活、運動不足、喫煙、飲酒、運動不足などの積み重ねによって発症する糖尿病、高血圧、高脂血症、心臓病、脳卒中といった生活習慣病(成人病)の発症率の上昇が問題となっていますが、それらの主な発症要因の一つとして肥満が挙げられています。

肥満とは食事として摂取されたエネルギーの量が消費される量を超過し、体脂肪の割合が体を構成している他の成分の水、ミネラル、糖質、タンパク質と比較して不均等に増えてしまった状態のことを指します。

通常、食事から摂取されたエネルギーは体内で生命維持や生活活動に必要なエネルギーとして消費されますが、余ったエネルギーは脂肪として貯蔵され、食事から摂取されたエネルギーが不十分である場合に利用されます。

しかし、生活の向上や合理化、食生活の欧米化、運動不足、食べ過ぎ、飲みすぎといった生活習慣の乱れは摂取エネルギーの慢性的な超過をもたらし、結果として余剰なエネルギーを体脂肪として体に蓄積してしまいます。

肥満には明確な原因がなく、単純性肥満と内分泌性肥満、偽性副甲状腺機能低下症、インスリノーマ、遺伝性肥満、視床下部性肥満、薬物による肥満などの原因による二次性肥満に大別することができますが、実際にはその大半が単純性肥満であるとされています。

肥満の判定は身長と体重から割り出されるBMI(Body Mass Index:肥満指数)で表わされます。

BMIは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m) 或いは 体重(kg)÷身長(m)x身長(m)で表わされる数値で22を標準とし、25以上であると肥満とされています。

肥満であること自体は病気ではありません。

しかし肥満であることによって糖尿病、高血圧症、高脂血症、動脈硬化症といった生活習慣病などにかかりやすくなり、また病状が悪化しやすいことから、臨床的に見て健康障害をおいやすいハイリスク肥満である、或いは減量によって健康障害が改善されると判断される場合には肥満治療が必要になります。

肥満治療は食事療法、運動療法、行動療法、薬物療法、外科療法があります。

基本となるのは食事療法、運動療法、行動療法を含めた生活習慣の改善ですが、生活習慣改善療法を3~6ヵ月継続しても効果がみられない場合は薬物治療が必要であると考えられています。

肥満治療薬として現在日本で使用されているものにはBMI35以上の高度肥満症対象マジンドール(サノレックス錠)のみとなっているため、軽度の肥満症治療にも使用できる薬剤の開発、販売が期待されています。

 

現在販売されているダイエットの薬は主に下記の3つのカテゴリーに分けることが出来ます。

 

食欲抑制作用のある薬

脂質吸収を阻害する薬

その他のダイエット薬