以下の場合、キックリン250mgを絶対に服用しないでください。
・キックリン250mgの成分に対し過敏症の既往歴のある人
・腸閉塞の人: 非吸収性ポリマーのため、腸管穿孔を起こすおそれがあります。
【慎重服用】
・便秘のある人: 症状が悪化した場合、腸閉塞、腸管穿孔を起こすおそれがあります。
・腸管狭窄のある人: 非吸収性ポリマーのため、腸閉塞、腸管穿孔を起こすおそれがあります。
・腸管憩室のある人: 憩室部位に腸管穿孔を起こすおそれがあります。
・腹部手術歴のある人: 腸管の癒着などが生じ、腸閉塞を起こすおそれがあります。
・消化管潰瘍またはその既往歴のある人: 症状を悪化または再発させるおそれがあります。
・重度の消化管運動障害を有する人: 症状を悪化させるおそれがあります。
【重要な基本的注意】
・腸管穿孔、腸閉塞があらわれることがあるので、以下の点に注意してください。
1)使用開始に先立ち、日常の排便状況を確認してください。
2)キックリン250mgの服用後に便秘の悪化、腹部膨満感などがみられた場合には、必要に応じてキックリン250mgの減量・中止などの適切な処置を行なってください。特に、高度の便秘、持続する腹痛、嘔吐などの異常があらわれた場合には、速やかに服用を中止し、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CTなど)を実施し、適切な処置を行なってください。
3)使用中は排便状況を確認するとともに、便秘の悪化、腹部膨満感などの症状があらわれた場合には、医師などに相談してください。
・キックリン250mgは血中リンの排泄を促進する薬剤ではないため、食事療法などによるリン摂取制限を考慮してください。
・キックリン250mgは、定期的に血清リン、血清カルシウムおよび血清PTH濃度を測定しながら服用してください。血清リン、血清カルシウムおよび血清PTH濃度の管理目標値および測定頻度は、学会のガイドラインなど、最新の情報を参考にしてください。低カルシウム血症の発現あるいは悪化がみられた場合には、活性型ビタミンD製剤やカルシウム製剤の使用を考慮し、カルシウム受容体作動薬が使用されている場合には、カルシウム受容体作動薬の減量なども考慮してください。また二次性副甲状腺機能亢進症の発現あるいは悪化がみられた場合には、活性型ビタミンD製剤、カルシウム製剤、カルシウム受容体作動薬の服用あるいはほかの適切な治療法を考慮してください。
【用法・用量に関連する使用上の注意】
・使用量は血清リン濃度が3.5-6.0mg/dLとなるよう、以下の基準を目安に適宜増減してください。
血清リン濃度 |
服用量増減方法 |
6.0mg/dLを超える |
1回250-500mg(1-2カプセル)増量 |
3.5-6.0mg/dL |
使用量を維持 |
3.5mg/dL未満 |
1回250-500mg(1-2カプセル)減量 |
・キックリン250mg服用開始時または用量変更時には、1週間後を目安に血清リン濃度の確認を行なってください。
・増量を行なう場合は、1週間以上の感覚をあけて行なってください。
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、消化器症状などの副作用の発現に注意してください。
妊婦または妊娠している可能性のある人は、治療中の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用してください。妊娠中の使用に関する安全性は確立していません。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していません。