お肌のトラブル
お肌のトラブル
◆ニキビ◆
ニキビは段階を経て進行します。
※白ニキビ・黒ニキビ:
ニキビの初期段階です。
皮脂や角質が毛穴のなかで凝固して生成された角栓によって毛穴の出口がふさがれ、
過剰に分泌された皮脂が排出されずに、毛包内に溜まってしまった状態です。
この状態は医学用語で「面皰(コメド)」と呼ばれる状態となります。
また、毛穴部分に汚れが詰まったり、溜まった皮脂が参加して黒く見えるようになった状態が黒にきびです。
※赤ニキビ
毛穴に常在しているアクネ桿菌が異常増殖し、炎症を引き起こしている状態です。
アクネ桿菌は毛穴に溜まっている皮脂を分解しながら増殖しますが、その際に炎症を引き起こす遊離脂肪酸を生成します。
この遊離脂肪酸によって毛包に炎症が起こっている状態が赤ニキビとなります。
※黄ニキビ(化膿ニキビ)
炎症の進行によって毛包に膿が溜まった(膿腫)と呼ばれる状態で、ニキビが最重症化した症状です。
皮膚の真皮層にまで炎症が及んでしまうため、真皮や皮下組織にまで損傷が及び、
例えニキビが完治しても皮膚にクレーターのようなニキビ跡や色素沈着を引き起こすことになります。
◆乾癬◆
乾癬は通常、尋常性乾癬、関節の痛みを伴う関節症乾癬、体全体が真っ赤になる乾癬性紅皮症、
膿がたまる膿疱性乾癬、比較的子供によく見られる滴状乾癬に分類されています。
ですが、患者の約9割を占めているのが尋常性乾癬となるため乾癬といえば尋常乾癬のことを指すのが一般的です。
赤く盛り上がった皮膚の上に、銀白色をしたカサカサしたフケのような垢(鱗屑:りんせつ)が付着し
ボロボロと剥がれ落ちる症状が、時によって現れたり消えたりします。
◆ヘルペス◆
単純疱疹
単純疱疹とは「熱の華」としても知られている、単純ヘルペスウイルスによる感染症で、
口唇ヘルペス、顔面ヘルペス、ヘルペス性歯肉口内炎、性器ヘルペスなどが含まれます。
感染すると皮膚に痒みやピリピリ感といった刺激が現れ、その後患部が赤く腫れて数個の水ぶくれが集まった病変が形成されます。
形成された水ぶくれは2週間程でかさぶたとなって剥がれ落ち、症状も消滅しますが、
過労、ストレス、抵抗力の低下などによって再発を繰り返すのが単純疱疹の特徴です。
皮膚の刺激感や不快感に続いて1個から数個の水疱が形成されます。
帯状疱疹
顔や体の左右どちらか片側の広い範囲において激しい痛みを伴う皮膚の赤みや腫れ、多数の水疱が帯状に形成されます。
形成された水疱が破れると潰瘍を形成します。
◆真菌性皮膚炎・皮膚真菌症◆
病原性を持つ真菌(カビ)類の増殖を原因とする皮膚の病変が皮膚真菌症です。
その感染部位の深さによって皮膚表面のみの病変である表在性皮膚感染症と、
皮膚内部の感染症である深在性皮膚感染症に分類されています。
しかし皮膚自体が外部からの微生物や異物の侵入を阻害する防御機能を持つ組織であるため、
実際にみられる皮膚真菌症のほとんどが表在性皮膚真菌症であり、
深在性皮膚真菌症は比較的まれな感染症であるとされています。
足白癬
一般に水虫と呼ばれている症状で、皮膚科外来における皮膚真菌症の約9割を占めるとされています。
また発症部位によって趾間型、角化型、小水泡型、爪白癬に分類されています。
→詳しくは「水虫」のカテゴリーへ
体部白癬(たむし)
小さな赤い発疹が拡大して環状の赤斑となる。
中心部が茶色に変色し、辺縁が堤防状に赤く隆起し、水疱や急診が見られる。
通常痒みを伴う。
頭部白癬(しらくも)
毛穴の部分が赤く腫れ、フケガ多くなり、病変部に円形の脱毛を生じる。
痒みが生じる場合もある。
股部白癬(いんきん)
陰のう、陰嚢、性器周辺、ふとももの痒みを伴う湿疹が発生する。
皮膚カンジタ症
乳児皮膚カンジタ症、カンジタ性指間びらん症、カンジタ性爪囲爪炎、外陰カンジタ症、口腔カンジタ症に分類される。
赤斑周辺に膿をもった小さい湿疹が発生し、痒みや、痛かゆさを伴う。
→詳しくは性器カンジタ症のカテゴリーへ
癜風(でんぷう)
上半身、特に胸部や背部を中心に淡褐色の楕円系の色斑(黒色癜風、或いはくろなまず)や、脱色色斑(白色癜風)ができる。
それぞれが融合したり、拡がったりするが痒みは伴わないことが多い。