SSRI (選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

SSRI (選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

1980年代に開発された第三世代抗うつ剤で、現在うつ治療の第一選択薬として使用されている抗うつ剤です。

その名のとおり、セロトニンを再取り込みするセロトニントランスポーターのみを選択的にブロックすることによって脳内のセロトニンの濃度を高め、不安の解消や気分の安定といった効果をもたらします。

また、従来の三環系抗うつ剤、四環系抗うつ剤のようなモノアミン受容体への作用がないことから、口渇、便秘、排尿困難、かすみ目、めまい、起立性低血圧などの副作用が起こりにくいうえ、1日1回の服用で効果が継続することから、患者への精神的、身体的負担を大幅に減少させました。

実際の抗うつ効果は三環系、四環系抗うつ剤と比較して劣るともされていますが、落ち着きと安定感をもたらす作用に優れているため、うつ病治療にはもちろん、パニック障害、強迫性障害、アルコール・薬物への依存症、不安障害などの治療にも広く用いられています。

しかし、急に薬の使用をやめると頭痛や吐き気、不安感などの離脱症状が現れるとされているため、服用の中止は医師の指示に従いながら徐々に服用量を減らしていくことが必要とされています。

 

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